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ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)

 ホーガン作【ガニメデの優しい巨人】。以前読んだ【星を継ぐもの】の続編です。



 
 前作ラストにて、「地球人はルナリアンの生き残りだったんだよ!」「なんだってー!?」という事実が発覚。それはさておき木星の衛星ガニメデで見つけた宇宙船の調査に明け暮れる主人公達の下に、今度はその宇宙人さんがやってきてしまいます。とある事故で2500万年の時間をたった20年で駆け抜け、その間に母星は消滅しちゃってるわ見たこともない知的生物がいるわで、驚きと悲しみを同時に味わっている宇宙人さんと頑張って意思疎通して仲良くなって宇宙船やその他諸々の研究をやっている間に地球では異星人との初交流に大騒ぎ。そんなお話でした。
 前作で解明しきれなかったり追加された謎を解明していくといった感じでして。内容の方向性自体は同じなのだけど、宇宙人さんの登場によってサイエンスなフィクションの極致だったのがサイエンスでファンタジーな方向に大きく傾いた印象。
 続編ということでどうしても比較評価してしまうものですが、やはり前作ほど物語に引き込まれる感じはしないなー、と。しかし面白くないというわけではなく、前作とは少し違った味を楽しめる。そんな作品ではないでしょうか。うすしおとコンソメみたいなものです。
 そんなわけで、見知らぬ星へと移住したかもしれない一族を探すために、宇宙人さんが地球を離れて旅立つーといったところで終了した本作。続編である【巨人のたちの星】はSFのFが完全にファンタジーになるような気がしますが、彼らの行き着く先が気になるのでそのうち買いましょう。そして読みましょう。





ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)
(1981/07/31)
ジェイムズ・P・ホーガン

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大暗室 (江戸川乱歩文庫)

 江戸川乱歩作【大暗室】。



 外国旅行の帰りに船が嵐にあって難破、救命ボートで遭難中の三人組のうち二人を殺して生き残った一人が殺された一人の息子と戦うお話。勧善懲悪というやつですね。
 勧善懲悪なお話ですが、『正義の味方が悪に立ち向かっていく』とうのではなく、『悪側がアレコレやってたら正義の味方がきた』という悪側視点がメインになっており、懲悪ならずで正義がうぐぐして悪がヒャッハーしているのを楽しむ本・・でいいのかな。後半になって明智小五郎が出てきて(この作品で出てくるのは場違いじゃね?)なんて思っていたら「明智小五郎だと思った? 残念、竜二ちゃんでした!」なんて展開をやってるのが良い感じで。
 ところでこの悪の首領な竜二ちゃん。帝都東京と数々の犯罪アレコレで帝都東京を恐怖のズンドコに叩き込み、東京中から攫ってきた美女たちを地下の洞窟に閉じ込めて何をしているのかと思えば、羽つけて天女にしたり、人魚だとかラミアだとかコスプレさせてたりと、オタク趣味全開のご様子。もし彼が現代日本に生まれていたら悪の組織の首領なんてやらずに、ずっと自宅でパソコンの前に座っていたことでしょう。





大暗室 (江戸川乱歩文庫)大暗室 (江戸川乱歩文庫)
(1987/12)
江戸川 乱歩

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99%の誘拐 (講談社文庫)

 岡島二人作、【99%の誘拐】



 とある会社の社長の息子が誘拐され、社長と二人の部下が誘拐犯の支持に振り回されながら身代金5000万円分の金塊を運び届ける。という事件から12年後、かつて誘拐された主人公が今度は誘拐犯になり、対象に手を触れるどころか対面することもなく誘拐を成立させ、音声応答システムも用いて自身を運び人に仕立てての犯罪を成功させる、という中々ぶっ飛んだ内容。
 終始計画通りに進んでいく内容だからストーリーとしての起伏は控えめ。その代わり常に進行し続ける展開は犯罪を扱ったサスペンスというよりは、アクション物の系列。読みやすさも相まって、楽しい作品だと思います。

 ところで、この作品内で扱われているトリックがトンデモなのもあり、「物理的(あるいは技術的その他諸々)にありえない」等との批判も多々あったということをあとがき解説に書いてあるが、そういうことを言っちゃう方々はフィクション作品全般に対して触れようとせずに、自ら距離を置いたほうが良いと思います。
 



99%の誘拐 (講談社文庫)99%の誘拐 (講談社文庫)
(2004/06/15)
岡嶋 二人

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シャドウ (創元推理文庫)

 道尾秀介作『シャドウ』、知人の薦めにて。


 

 母親の葬式から始まり、母親の友人が自殺、その娘が交通事故、等々を隔てた先には一連の事件に纏わる驚きの真相が!という内容のミステリー。推理小説ではないかな? 心理的なアレコレや精神障害云々についての掘り下げがあって中々面白い作品です。
 ミステリーなのに主人公小学生? とか随分と先が読みやすい展開だなーなどと考えていたら見事にミスリードされてまして。おいしい話に乗せられると酷いことになるというのをミステリ物を読むたびに実感します。まったく成長しない・・
 しかしなんといいますか。主人公とその友人の小学五年生二人組みが妙に聡いのが気になるというか。行動力といい発想といい感受性といい彼らは本当に小学五年生なのか。自分がその位の頃はもっとこう・・えーっと・・覚えてません。ファンタジー系の物語だったら何の疑問もわかないのですが。
 少なくとも私の小学生時代は子供の作り方なんて知りませんでしたとも。保険の授業? 知らんな。







シャドウ (創元推理文庫)シャドウ (創元推理文庫)
(2009/08/20)
道尾 秀介

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カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)

 ドフトエフスキー作、カラマーゾフの兄弟。

 物欲の権化のようなフョードル・カラマーゾフと、その三人の息子のアレコレを描いた小説。
 一応は三男であるアリョーシャが主人公とされており、そのアリョーシャが修道院に入ってることもあって、上巻では宗教的な色合いが強く少し読み辛いが、後半からは長兄ドミートリィと父親フョードルとのいざこざがメインとなり、サスペンスの色合いが強くなり読み勧めやすくなる。しかし主人公であるはずのアリョーシャはどんどん影が薄くなっていくのであった。
 作者の前書きによるとこの作品はあくまで前編であり、後半となるもう一つの小説のほうが本編なのだそうだが、この『カラマーゾフの兄弟』を書き上げたあとに死んでしまったようで、重要だと作者自身が述べた後編の小説は存在していないらしい。非常に残念である。

 ところでこの小説、カラマーゾフ一家やその周囲を取り巻く出来事を、ある人物がそれらをが見聞きしてきたものとして書き綴っているのだが、なぜか最後までこの人物に関しての詳細が一切語られず、この小説の最大の謎になっている。
 アリョーシャの住んでいた修道院や裁判が行われている現場にいるのに一切名前が明かされない人物・・一体何者なんだ・・







カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)カラマーゾフの兄弟〈上〉 (新潮文庫)
(1978/07/20)
ドストエフスキー

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カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)カラマーゾフの兄弟〈中〉 (新潮文庫)
(1978/07/20)
ドストエフスキー

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カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫)カラマーゾフの兄弟〈下〉 (新潮文庫)
(1978/07/20)
ドストエフスキー

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