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閉鎖都市巴里〈上〉―都市シリーズ (電撃文庫)

  第二次世界大戦中、独逸軍の持ち込んだ言詞爆弾によって1944年の一年間を繰り返す世界──記述することで物事が成立する閉鎖都市─巴里。
 米国で重騎士の訓練を受けたベレッタ・マクワイルドは、世界から見捨てられたこの国に留学する。
 曾祖父が関わった計画、最強の騎体を作ると言う【アティゾール計画】を調べる為やってきた彼女は、形式不明の自動人形、ロゼッタと出会う。
 ロゼッタと関わり、アティゾール計画を調べていくことで本来と違う歴史を刻み始める仏蘭西で、ベレッタは騎士としてどうあるべきかを見出し、仏蘭西を開放することを望む。

 独逸軍陸軍中尉ハインツ・ベルゲ。彼は過去のある出来事からその全身を義体化。感情喪失手術を行い、最強の騎体を開発するパンツァーリッター計画に身を委ねる。
 感情と記憶を喪った最強を目指す彼は、その過程でアティゾール計画について調べだす。
 過去を捨て、最強を目指す彼が辿り着くアティゾール計画の真相、その果てにみる最強とは──




 この物語は百合とメイドとロボットとおっさんで出来ている。都市シリーズ5作目、閉鎖都市─巴里で御座います。
 主観的視点による【詞認筆】と客観的視点による【加詞筆】。書き記すことで物事が成立するという、倫敦によく似た、しかし対照的な世界観です。
 その特殊な世界間に伴い文章構成自体も特殊なものとなっており、全ての文章が登場人物の日記や手紙等という特殊な構成になっております。
 今作では【騎】という、境ホラで言うとこの武神が出てきます。巴里のソレは境ホラみらいに空飛び回るほど発展していないけど。それ以外にも、この都市シリーズと川上稔の他シリーズとの繋がりが伺えたりと、色々美味しい。

 作品事態の特殊性や物語も相まって、都市シリーズでは一番気に入っている作品です。
 一番の醍醐味はロゼッタがベレッタに文章の書き方を学んでことではなかろうか。
 最初は句読点すらないロゼッタの文章が『。』や『!』、段落等の使い方を覚え、徐々に読みやすい文章になっていく。この作品でしか味わえない楽しみですね。また、この作品の特殊性のため、各キャラの感情や思考が前面に出てくる、というのもこの作品の魅力の一つ。
 とてもオススメなので読みましょう。読みたまえ。





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