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生贄のジレンマ〈上〉 (メディアワークス文庫)

 あと一週間で高校を卒業する篠原純一が登校すると、体調不良で休みがちな生徒や不登校児を含めた全てのクラスメイトが揃っていた。
 その日あった健康診断を終え、時計のようなものを着けさせられた生徒達が教室で待機していると、来年度用にと備え付けられた電子黒板にバニーガールが映し出されこう告げる。
 「貴方達は今日の午後三時に全員死にます。ただし、生き残る方法もあります」
 バニーガールの話をまとめると次のようになる。
・三時間後に卒業を控えた三年生全員が死ぬ
・誰か一人が生贄として志願し、校庭に出来た穴に飛び込めば、生贄以外の全員が助かる
・クラス毎に投票することで生贄を選出することもできる。その場合、生贄に選出された人物以外のクラスの人間は助かる
 在校生等のタチの悪いレクリエーションだと思い様子をみることにするが、タイムリミット直前、恐怖に駆られた生徒の一人が【投票】をし、【投票】された生徒もその相手を【投票】する。その結果、2人が死んだ。
 全8クラスのうち、6クラスが【投票】によって生贄を選出し、2クラスは生贄を選出しなかったために全員死んだ。
 パニックに陥る生徒達に、バニーガールが告げた。
 「志願による生贄の価値は24時間であり、選出による生贄の価値は6時間、そして次のタイムリミットは午後九時です」
 


 そんなわけで、【殺戮ゲームの館】に続く土橋真二郎の面白いほうの小説です。
 自分を犠牲にして他の全員を救うか、他人を犠牲にして生き残るか、全員で死ぬか。な物語であり、心理的なアレコレや緊張感は前作より遥かに高い。
 投票をしてしまえば「非人道的だ」と責められることは目に見えており、しかし自分が死ぬのは嫌、他者が死に自分が行き残ったことに安堵を得、人の死を願う自身に嫌悪する。そんなジレンマの物語。
 しかし他のクラスに比べて主人公のクラスは些か鈍すぎやしないか。まぁ、主人公の周囲が優秀だと主人公の価値が無くなるのだが・・ 主人公が他と違う行動を取ることで孤立していくのはお約束というやつですね。
 二日目に救済イベントなどと胡散臭いイベントが始まり、「この苦しみから解放されたい方は~」なんてバニーの台詞と、窓の外で落下していく人形のようなナニカ。と、嫌な予感しかしなくてワクワクしつつ次巻へ続く、といったところで。





生贄のジレンマ〈上〉 (メディアワークス文庫)生贄のジレンマ〈上〉 (メディアワークス文庫)
(2010/09/25)
土橋 真二郎

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