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新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)

 そんなわけで【虚無への供物】の下巻ですよ。

 前回ラストで探偵役達の推理の悉くが否定され、結局全部不幸な事故が重なっただけでしためでたしめでたし。となっいたところに、存在していないとされたはずの黒幕候補その1が実在しており、毒を飲んで死ぬという事件が発生。
 更には過去に死んだはずの黒幕候補その2が存命していることまで明らかになり、実は探偵達の推理(笑)はそれぞれが的を得ていた推理だったのだ! と驚愕の事実が明かされ犯人を追い詰めるが、追い詰められた犯人は自殺してしまう・・という内容の、第四章に入ってからの70ページがただの作り話。
 黒幕候補その1が死ぬところまでは実際にあった事件だが、第四章に入ってから明かされた事実や密室のトリックなどがまたまた全否定。リアルに「ぇぇえええぇええ!?」なんて声を出したながら前後のページを行ったり来たりしながら読み直す事態に。
 そんな読者を惑わせ続けたこの物語も、最後には全ての事件の真相が明らかになり幕を閉じるわけですが。


 そんなわけで、いい作品でした。 
 三大奇書というには前二つのような奇書らしい印象はあまりなく、【ドグラ・マグラ】や【黒死館殺人事件】のようなアンチ。ミステリーを目指した結果、三大のひとつとして評価された作品という感じだが、それ故に読みやすく、物語としての魅力はこの作品が一番。他二つのような中だるみ感もないし・・
 最初から最後までに見当違いな推理をしつづけた探偵役(笑)も、後半には殺伐として暗い雰囲気を和ませる道化役と化していて、好感が持てるようになってしまった。登場人物それぞれが特徴的で魅力があるのも、この作品に引き込まれる理由かもしれない。



新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)新装版 虚無への供物(下) (講談社文庫)
(2004/04/15)
中井 英夫

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