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終わる世界のアルバム (メディアワークス文庫)

 久しぶりにラノベ漁りをしようと赴いた本屋で、結局新規で買ったラノベは二冊しかなかった。そのうちの一冊である【終わる世界のアルバム】でございます。
 
 前触れ無く人間が消滅し、人々の記憶や存在した痕跡も残さずに消滅してしまう世界。写真を撮ることを趣味としているマコは、例外的に消えた人々のことを覚えていた。
 高校の卒業も間近に迫ったある日、マコは自分のクラスに今までいなかったはずの少女がいることに気づく。
 存在が消えて忘れられた人々とは正反対に、いつのまにか現れ、今までずっとそこにいたかのように馴染んでいる少女 水島奈月。写真を撮られることを嫌がり、何故か自分のことを知る彼女と時間を共有していくうちに、マコは次第に彼女に惹かれていくのだが・・ そんな内容。



 背表紙に書かれている煽り文やタイトルから、【旅に出よう以下略】との類似点を感じて購入、実際かなりその作品と似通った設定だったわけだが、自分はこの手のタイトルに惹かれすぎではなかろうか。とりあえず物語の開始時点で世界を滅ぼしておけば私が釣れます。

 さて、内容についてだが・・設定に無理がある。
 『人々が消える原因』というのは、他幾つかの作品でも同じことが言えるように、物語に対してさほど重要なことではない。例えば【北斗の拳】で世界が核の炎に包まれた理由なんてどうでもいいわけだ。それは置いておこう。

 『存在した痕跡や、周囲の人々の記憶からも消え去る』と明言しているにも関わらず、消えた人間のことを覚えている主人公。覚えている理由がわからない。
 仮に作中で主人公自身が予想したように、『写真を撮る』という外部記憶的な要素での行いだったとする。しかし、場合によっては住んでいた家が空き地に書き換えられてしまうほどに『痕跡が消える』ような世界で写真だけが残るのは都合がよすぎるだろう。そして何故写真に撮っていたはずのヒロインを忘れたのか。
 その都合のいい設定を認めたとしても、写真を撮る人間なんていくらでもいるだろう。
 既に消滅していたヒロインが、『残っていた写真を卒業アルバムに入れて他者が認識することで再び存在するようになった』というのなら、他者のことを覚えている限り人は消滅せず、この作品の設定自体が成立しないのではないだろうか。
 『切ない恋』とやらに重点を置きすぎて他が疎かになってしまった。というような印象。主人公とヒロインだけで物語が完結してしまっている以上、それ以外の描写は出来るだけ控えたほうがよかったのでは、と思う。




終わる世界のアルバム (メディアワークス文庫)終わる世界のアルバム (メディアワークス文庫)
(2012/10/25)
杉井 光

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