FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

メルキオールの惨劇 (ハルキ・ホラー文庫)

 平山夢明作、【メルキオールの惨劇】とやらです。

 人の不幸の痕跡を集める趣味の悪い老人の依頼を受けた主人公が、かつて自分の子供の首を切り落とした女の調査と、未だ見つかっていない頭部を手に入れるために、その女の運転する車の前に飛び出して怪我をしてまでして潜入。彼女と息子二人としばらく暮らすうちに、息子の一人であり白痴の朔太郎と仲良く雷に打たれる。
 雷の影響で白痴になる以前の人格が蘇った朔太郎は『メルキオール』と名乗り、末子を殺したのは次男の『バルタザール』であり、一族の禁忌を犯した弟を始末するための協力を申し出るが、本性を現したバルタザールは主人公の依頼主に取り入り、自分の計画に協力するように要請してきた。 そんな内容のおはなし。

 非常に中二臭漂う小説でした。『黒猫作戦』をドイツ語で読ませたりその他色々と。
 生まれながらに白痴になる運命を背負った天才が、それを回避するために自らの肉親を利用・殺害。その果てに待ち受けていたのは、運命からは逃れられないという結末だった。という意味では惨劇かもしれない。しかしその場合【メルキオールの惨劇】ではなく【バルタザールの惨劇】だと思うが。
 まぁ、その妙な一族に纏わる話は別にいいとして、主人公に関するアレコレが伏線張りつつ投げっぱなし。最後に主人公は自身の存在意義を『何故殺人を犯すのか? という疑問符になること』だと悟る。という文面があるが、その結論だけが明確に記されているのに、過程が明確にされない。まるで焦点の合いそうで合わない老眼のようだ。
 そんなわけで、主人公自身の話がうやむやだったり終盤の展開に若干首を傾げもするが、中々面白い本だった。




メルキオールの惨劇 (ハルキ・ホラー文庫)メルキオールの惨劇 (ハルキ・ホラー文庫)
(2000/11)
平山 夢明

商品詳細を見る
スポンサーサイト

コメント:

修正用パスワード :

管理人にのみ公開 :

トラックバック:


<<前の記事へ 次の記事へ>>

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。